なぜ看護師になろうと思ったのか
私の場合
母が倒れた時に高校生だった自分が何もできなくて
とても歯がゆい思いをしたから、というのが引き金でした。
それまでは、母にしつこく看護師になるよう勧められていたのですが
ずっと、私は断ってきました。
母:「看護師はええで~。給料もええし、食いっぱぐれないし。
オペ看なんかになったら、給料もええし、ドクターに専属にしてもらえたり。
あんたも、看護師になり!」
私:「看護師なんか、頭ええ人でないとなられへん。
勉強も難しいし、そんな勉強できひんから、私には無理」
と、ずっと、断り続けていました。
私は小さいころから、ずっと学校の先生になりたいと思っていました。
でも、いざ、高校3年生になってみて、受験を目の当たりにすると
意外に教育学部は近所になく、あるとしても国公立で偏差値が高い!
しかも、学校の先生に相談すると
「教員免許とっても、今は先生になる人が多いから、就職できるかどうか・・・」
と。
しかも、学費も高い。
貧乏な我が家にはこんな学費、親に出してもらえない・・・
現実の厳しさに悩んでいた時
母が家で倒れたことがありました。
といっても、病気とかではなく、低血圧で。
血圧が60~70代だったようで、
起き上がれず
「しんどい・・・」と言って、寝込む母。
病院に連れていってあげたいけど
高校生の私は車の運転すらできない。
結局、母は友人に電話をして迎えに来てもらい
病院に連れていってもらったのですが
何もできなかった自分をとても歯がゆく思いました。
看護師になりたいわけではないけれど、
とりあえず、医療の勉強さえしてたら、家族が困ったとき
役にたつんじゃないか。
こういうとき、どうしたらいいのか、判断できるんじゃないか。
人生で役にたつんじゃないか。
勉強しておいて、ソンはないなと思いました。
また別の日、私の友達がカゼをひいたと電話があり
「しんどい・・・家に誰もおらんくて心細い・・・」と。
私はポカリを買って、友達の家にお見舞いに行きました。
熱があってしんどくて、動けない様子でした。
とりあえず、ポカリを飲ませて、薬を飲ませて
何をするわけでもなく、ただただ、そばにいました。
その時に思ったんです。
「人間が一番困るときって、病気の時じゃないか。
自分の大事な人が1番困っている時に、助けてあげられる人になりたい」
と。
そんなことがあり、看護の勉強をしてもいいかな
と思うようになりました。
その後、看護学校を調べてみると
国立、私立大から専門学校まであり
偏差値もそんなに気にすることなく受験できそう。
何より、自分に最も魅力的に感じたのが
卒後の参考給料でした。月約20万~と。
「家を出て、自立できる!」
それに、専門学校は学費も安いし
お礼奉公といって、学費を出してくれた病院にそのまま3年勤めたら
学費も返さなくていいというシステム。
我が家は貧乏で、いつもお金の心配をしてたので
これは、とってもいい情報でした。
しかも我が家は、母親が、とにかく厳しく
高校生でも門限が夜7時とか、お泊りダメとか
とにかく、うるさかったんで、早く家を出たい!
という願望が常にありました。
学費も安い、給料もいい、自立できる
人の役に立てる。
いいことづくめ。
それから、看護師を目指して
受験する、という運びに至りました。
しかし、まだまだ試練は続く・・・