ナースゆきのティータイム

院卒ナースのつぶやき

4時間にもわたる救命

昨日、7月8日

突然のニュースに

日本中が衝撃を受けました。

 

4時間以上にもわたる救命措置もむなしく

悲しい結果になってしまったこと

とてつもなく残念で仕方がありません。

 

医療者である私は

18時からの県立奈良医科大学の記者会見をメモを取りながら

その場面を想像しながら見ていました。

 

医大に到着したのは12時20分

死亡確認は17時3分

 

4時間以上にもおよぶ救命措置

輸血100単位以上

救命にあたった医療者20名以上

 

 

・・・まるで戦場かのような

医療現場を想像しました。

一刻を争う緊迫した空間

Aライン、Vライン、開胸、出血点の確認、縫合止血、体外循環

除細動、輸液、輸血、酸素、吸引・・・

 

止まらない出血、流れ続ける血液

微動だにしない体

 

すぐになくなる輸液、輸血

ただちに交換する看護師

次から次へ指示される投薬、輸血、処置・・・

緊迫した空間での迅速な医療スタッフの動き

 

そんな光景を想像しました。

 

心拍が再開してくれない

それでもあきらめない

一刻も早く復活させたい

なんとか反応してほしい

 

救命に携わる医療者のそんな思いを感じました。

 

 

それでも心拍が再開しない・・・

せめて家族が到着するまでは・・・

家族に会えるまでは・・・

 

そんな思いも感じました。

 

 

記者会見の内容を聴くと

心臓や大血管に大きな損傷を負い

出血が止まらなかったと・・・

 

 

絶望にも近い状態であるにもかわわらず

最後の最後まであきらめなかった

手を止めなかった

最期の一瞬まで救命することに尽力してくださった

奈良医大のスタッフに

心からの敬意を示します。

 

 

そして、亡くなられた元首相に

心からの感謝と冥福をお祈りいたします。